君を知れば、君に合う家が建てられる。

 

― イ・ジョンヨン 「建築学概論」―

 

昨日やって来た真君が、無料映画GYAOというサイトで「建築学概論」という映画をやっているから観ましょう、と言う。

この映画、私、知っている。
なぜなら、去年の九月十五日の記事で大石君がこんなふうに書いていたから。

 

2014/09/11(木)
17:30仕事上がり。
(中略)
20:45「建築学概論」(2012年韓国、イ・ジョンヨン監督)@シネマカリテ新宿。
昨日に引き続き500円。
素晴らしかった!
これは、名作。
つまらない映画を多く見ているとだんだん不安になるのだけれど、たまにこういう傑作を見ると、なんだか自分の見方が肯定されたような気がして嬉しくなる。

 

どうです。
内容はなにも書いてないけれど、とりあえず、大石君の「名作」とのお墨付きがついた映画である。
しかもタダなのである。
観ざるべけんや、である。

というわけで、安楽椅子を仲良く二つ机の前に並べ真君と観ました。、

いやあ、おもしろかった!
真君と二人大いに笑いました。
とてもよい映画でした。

「建築学概論」などという題名がついているが、これは恋愛映画なんですな。
というか、初恋映画、です。
それも、どちらかといえば男のための。

たとえば、今日冒頭に引用した言葉は、映画の始めの方で、建築家である主人公が言うセリフなのですが、これが単に新しく建てる家の話だったのかどうか。
たぶん、そうではないはずです。
映画を観終わったあと、私たちはそのことに気づきます。

まあ、六十過ぎて初恋映画もないだろう、などという意見の方もおありだろうが、まあ、そのような方は、映画というものが、あるいは人間というものが、どのようなものかがわかっていらっしゃらない方である。

ちなみに、映画を観終わった後の真君の感想は
「自分にはあのような「いい友達」はいない!」
であり、得た教訓はと言えば
「女の子と会う時はノートを必携!」
というものでした。(ノートを何に使うかは映画で確認してください)
実に若者らしいすばらしい感想です。

GYAOでいつまでやっているのかは知りませんが、雨続きで暇を持て余しておられる方は、テーブルにコーヒーなぞ淹れて、是非ご鑑賞くださいませ。

ついでに、おひまがあれば、Tシャツに書かれていた言葉がなぜ≪GUESS≫でなく≪GEUSS≫であったのかなども考えてみてくださいませ。
ひょっとして、これは「恋愛学概論」の第一章に書かれていることなのかもしれません。