不可能なものに触れるためには、可能なものをやりとげておかねばならない。

 

― シモ―ヌ・ヴェイユ 『重力と恩寵』 (田辺保 訳)―

 

昼、子どもたちが帰った後、たばこを買いに外に出ると雲ひとつない空が広がっている。
風もない。
おだやかな年の暮れだ。

午後、自習にやってきた三年生が三人。
私が椅子にすわって本を読みながら、時々吹き出すものだか、子どもたちが不思議がっている。
読んでいたのは南方熊楠の「十二支考」。
まあ、どこか読んだって笑わずには読めない本だが、そのおもしろさを中学生に説明するのはなかなかむずかしい。
子どもにはわからないことがたくさんあるものだ。

今朝、日記の日付の下に書く数字が500日になってしまった。
これまでの2500日なにを志して何をしたわけでもないが、500日、となると、なんとなく気が引きしまる気がしないわけではない。
とりあえず今日からまた、毎日「通信」を書いていこう、と、年頭ならぬ、年末に一念発起したしだいだが、なんだか長い間書かずにいたせいで、何を書いていいのかよくわからん。

というわけで、とりあえず、今日はそんな決意表明だけにしておきます。