枕許(まくらもと)の洋燈(ランプ)の心(しん)を小さくして寝たが何となく寐つき兼ねた。(中略)
雨は恐ろしく降っている。あたかも太古から尽未来際(じんみらいざい)まで大きな河の流が流れ通しているように雨は降り通していて、自分の生涯の中の或日に雨が降っているのではなくて、常住不断の雨が降り通している中に自分の短い生涯がちょっと挿まれているものでもあるように降っている。

 

― 幸田露伴 「観画談」―

 

 

寝床で 目を覚ますと、雷の音がする。
雨音もすごい。
外はまだ暗い。
午前四時。
まだそんな時間かと目を閉じた闇に、目をつぶっていてもそれとわかるほどの稲光が一分間に何度も何度もガラス戸を突き抜けてくる。
闇に響(とよ)む雷鳴が、時に地響きを立てて地に落ちては部屋を揺るがし、その合い間をざぁーという雨の音が聞こえてくる。
それが一時間以上も続いた。
まるで、露伴のなんともこわい雨小説 「観画談」 の世界に入り込んだようである。

・・・と思って、さっき久しぶりに読みかえしてみたら、やっぱり身内がゾクッとするほど怖い小説だったが、あの中では雨ばっかりが降って――それも、とてつもなく降って――はいるが、雷のことは何も書かれていなかった。

一方、今朝はほんとうにすさまじい雨、すさまじい雷であった。
それも一時間をはるかに超えて続くすさまじい雷の連打。
こんなに続く雷の連打、生まれてはじめてだった。

 

ところで、今日のやぎこ君。
えへん!
と言って金メダルをぶら下げて胸を張っています。

まあ、オリンピックも近いそうですからな。
えへん、えへん!

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  これ、カイト君がバレーボールの県大会で優勝してもらってきた金メダルだよ。