善いことばを口に出せ。悪いことばを口に出すな。

 

 

― 「ブッダ 感興のことば」 (中村元 訳)―

 

蚊に起こされて、結局眠れず、起き上がってコーヒーを淹れる。
午前二時。
窓からは、ときおり涼しい夜風が。
七月のはじめだが、遠く虫の声さえ聞こえている。

ここに書かないことに慣れて、私のこころはずいぶんやせた。

「善さ」とは、不断に向かおうとするものの名であって、そこにたどりつき、そこにやすらう場所の名ではない。
すくなくとも日に一度、しずかにそこへこころを向ける時間を、私は持たねばならない。

明日またここに何かを書く自分でありますように。