大雪や陽性度3にして仕事せず

 

家の雪掻きはしましたが、仕事には行きませんでした。
その辺歩合はわりと気楽っす。

『WATER BOYS』『WOOD JOB』等の矢口史靖監督の『ひみつの花園』は傑作です。
西田尚美(NHK LIFEでお馴染み)の23歳の映画なんですが、幼い頃からお金を数えるのが好きで、高校生の時男子からお茶に誘われても「いいけど、行ったことにしてそのお金チョーダイ」と言って相手に引かれてしまう。

「そんなにお金ねが好きなら銀行員にでもなればいいじゃないの」と親に言われそうなる。

でもね。
いくら数えても自分のじゃないしね、と思っている所に強盗がやって来て、五億円と彼女を人質に。
すぐに逃走車は事故って炎上。
ヒロインと五億円のトランクだけが投げ出され、川の底に。
彼女だけ流され、流され、やがて助けられる。
犯人共は死んでしまって、五億円も炎上したことになっている。
その在処を知っているのは彼女だけ。
が、はっきりした場所がわからない。

ある日テレビで地質学のことを見た彼女は「これだ!」地質学を極めてアリカに辿り着くのだ、と決める。
そして地質学部を受験することに。
勿論大学だ。
銀行を辞め、大学近くにボロアパートを借り、一心不乱に勉強をする。

 

そう、この映画は不乱、不惑の映画なのである。
そして全体的に陽性度3なのである。

主人公の素人っぽい素(す)の感じが真剣見がある。
笑える傑作。

追伸

:『緋牡丹博徒 花札勝負』(第二作目)に健さんのこんなセリフがありました。

「冬は暗い雪ん中に閉じ込められて暮らします。田舎のお袋の今年は死んで三年になります。」

 

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おたよりありがとうございます。
すごい雪ですなあ!

テレビのニュースを見て、いやはやたいへんだ、とは思いながら、久しぶりにほんとうの冬の金沢を目にしたような、どこかなつかしいような気もわたしの中にはあります。
送られた写真の、つららの付けたまま屋根から暗くせり出す雪の映像も、なんだかとてもなつかしい。

こんなことを書けば、本気にしないかも知れませんが、この雪の中、また新聞配達をしたいか、と言われれば、ちょっとやってみたいような・・・。
(もちろん、「あの頃の年齢に戻れるなら」ということですが)

ニュースの映像を見ていたら、昭和38年の「三八(さんぱち)豪雪」の時の金沢を書いた、古井由吉の「雪の下の蟹」という小説、読みかえしたくなって探してみたのですが、たぶん押入れの段ボールの中なんでしょう、見つかりませんでした。
まあ、当時小学校4年だった私には、ただただたくさん雪が降って愉しかった、という思い出しかなかったのですが、あの小説を読むと大人たちはたいへんだったらしい。
なにしろ当時はどの家のトイレも皆汲み取り式で、わたしの家のあるような小路には、バキュームカーが全く入れなくて、どの家の便所も溢れたとか・・・・。

雪に限らず、何事も「過ぐれば民の嘆きなり」でございます。
早く止むといいですね。

 

すてぱん